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【今後の税制改正の方向性】

【今後の税制改正の方向性】

筆者:税理士 佐野 元洋
"中小企業の経営参謀"

こんにちは!

今回も引き続き、税制改正大綱についてのお話です!

みなさん、前回お伝えした2022年度の税制改正大綱、いかがでしたか?

前回、2022年度の税制改正大綱の概要をお伝えしましたが、目玉になるような大きな改正がないのが正直な感想です。

しかし税制改正大綱の末尾に毎年、検討事項というのが掲げられます。

その内容から政府が考える今後の税制のあり方や税制改正の方向性が見えてきます。

今回は、2023年以降の税制改正の方向性についてみていきます。

年金課税

年金課税については、少子高齢化が進展し、年金受給者が増大する中で、世代間及び世代内の公平性の確保や、老後を保障する公的年金、公的年金を補完する企業年金を始めとした各種年金制度間のバランス、貯蓄・投資商品に対する課税との関連、給与課税等とのバランス等に留意するとともに、平成30年度税制改正の公的年金等控除の見直しの考え方や年金制度改革の方向性、諸外国の例も踏まえつつ、拠出・運用・給付を通じて課税のあり方を総合的に検討する。

⇒年金収入から差引く公的年金等控除額の額の縮減を意図しているのではないかと思われます。

小規模企業等に係る税制のあり方

小規模企業等に係る税制のあり方については、働き方の多様化を踏まえ、個人事業主、同族会社、給与所得者の課税のバランスや勤労性所得に対する課税のあり方等にも配慮しつつ、個人と法人成り企業に対する課税のバランスを図るための外国の制度も参考に、正規の簿記による青色申告の普及を含め、記帳水準の向上を図りながら、引き続き、給与所得控除などの「所得の種類に応じた控除」と「人的控除」のあり方を全体として見直すことを含め、所得税・法人税を通じて総合的に検討する。

背景 

個人で事業を始めて、所得が増えてくると所得税負担が増えてくる。

所得税は、超過累進税率といって、所得が増えていくにしたがって、税率が高くなる仕組みになっています。

このため一定の所得を超えると法人を設立して、事業を法人に移管するということが多く見受けられます。

これは、所得税率と法人税率を見比べたときに法人税率の方が低いと判断した場合でしょう。

さらに法人化して、個人事業主は役員として、役員報酬を受け取ります。

この役員報酬は、給与ですので、個人としてみれば、給与所得控除が差し引かれたうえで、個人の所得税を計算することになります。

つまり、個人と法人という形態が違うことで、税率が変わり、給与所得控除という控除まで受けられるので、

法人化する方が得となってしまうことを問題視しています。

⇒給与所得控除のさらなる見直しと税率の見直しや改定が何らかの形で行われるのではないかと思われます。

まとめ

いかがでしたか?

毎年発表される税制改正大綱。

その裏にある政府が抱えている問題意識や、懸念点などが隠れています。

そこを読み取った上でまた見直してみると違った見え方があるかもしれないですね!

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